2025年になってからの投資パフォーマンスがあまりよくないですが、具体的にどの資産クラスがどのくらいのリターンとなっているか、具体的な数字で確認してみようと思います。
比較対象
eMAXIS Slimの株式・債券・リートの各インデックス投信とバランス型の8資産均等を比較したいと思います。
また、参考としてゴールドの為替ヘッジあり/なしについても比較をしてみようと思います。
株式インデックス
「全世界株式」:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
「先進国株式」:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
「米国株式(S&P500)」:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
「新興国株式」:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
「国内株式(TOPIX)」:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
「国内株式(日経平均)」:eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
債券インデックス
「先進国債券」:eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
「国内債券」:eMAXIS Slim 国内債券インデックス
リート
「先進国リート」:eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
「国内リート」:eMAXIS Slim 国内リートインデックス
その他
「バランス」:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
「ゴールド(為替ヘッジなし)」:SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)
「ゴールド(為替ヘッジあり)」:SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
パフォーマンス比較表
基準価格の増減(%)を計算したものが下記表です。左が2025年2/1~2/28の1ヵ月間の変動、真ん中が2025/1/1~2/28の2ヵ月間、右が2024/1/1~2025/2/28の1年2ヵ月間のリターンです。
2025/2月 (1ヵ月) | 2025/1~2月 (2か月) | 2024/1月 ~2025/2月 (1年2か月) | |
---|---|---|---|
全世界株式 | -4.8 | -3.9 | 27.2 |
先進国株式 | -5.4 | -4.4 | 28.8 |
米国株式(S&P500) | -6.6 | -6.3 | 31.7 |
新興国株式 | -1.0 | -0.6 | 19.5 |
国内株式(TOPIX) | -1.4 | -2.7 | 15.3 |
国内株式(日経平均) | -3.5 | -5.4 | 13.4 |
先進国債券 | -2.3 | -3.3 | 5.1 |
国内債券 | -0.6 | -1.2 | -4.5 |
先進国リート | -1.6 | -2.4 | 14.6 |
国内リート | 1.3 | 2.9 | 0.5 |
バランス(8資産均等型) | -1.6 | -1.7 | 10.8 |
ゴールド(為替ヘッジなし) | -1.7 | 3.1 | 46.1 |
ゴールド(為替ヘッジあり) | 2.0 | 7.9 | 31.7 |
(参考:ドル円変動) | -2.7 | -4.4 | 6.9 |
1ヵ月のパフォーマンス
2025年2月の1ヵ月間の値動きグラフが下記です。

2月は株式が低調でしたが、特に後半で米国を中心に価格が下落し、トータルとしては米国株式や先進国株式が-5%以下になりました。
日本株は半導体関連銘柄の比重の大きい日経平均の下げが大きく-3.5%程度ですが、TOPIXは-1.4%程度と半分以下の変動となっています。
先進国債券やゴールド(為替ヘッジなし)については円高のためトータルではマイナスになり、意外と下がりました。これらのクラスではリターンよりも為替のボラティリティが高いためほぼ為替影響で価格が変動していることが分かります。
年初来パフォーマンス
年初来の2ヶ月間で見てみたものが下記です。

年初からドル円が-4.4%の円高方向へ振れていることもあり、外国株式や外国債券などは軒並み下落しています。
ゴールドの価格が上がっているため、為替ヘッジなしのゴールドでも+3.1%、為替ヘッジありのゴールドでは+7.9%と好調でした。(これを反映してか投信ランキングでも為替ヘッジありゴールドの順位が上がっているようです)
2024年からのパフォーマンス
参考まで、2024年1月からの変動グラフも見てみました。

パフォーマンスの良かった順にゴールド(為替ヘッジなし)、米国株式、ゴールド(為替ヘッジあり)、先進国株式、となっています。
米国株とゴールドが好調だったのと、為替が円安方向になったためこれらの上昇が大きかったですが、国内株式も13~15%程度上昇していました。
まとめ
具体的な数字や可視化したグラフで比較してみましたが、体感通り米国株式、外国株式を中心に5~6%くらい下落していました。
意外だったのが、新興国株式が以外と健闘しており、米国に引っ張られない値動きをしていることが分かりました。ただ、近年の新興国株式は低調気味であり、2024年の上昇率も米国・先進国よりも低かったことためドローダウンが小さかったとも考えられそうです。
債権は株式よりも値動きはマイルドですが円高影響でマイナスとなっており、株安のヘッジとしては微妙な動きでした。代わりにゴールドがヘッジとして有効でしたが、値上がりが続いて割高感もあるため今後も傾向が続くかは分かりません。
リートについては、私自身は株式や債券市場よりも市場規模が小さいことと、不動産市況がどうなるかは難しくあまり手が出せていませんでした。ただ比較してみると債券同様、株式とは異なった動きをしており分散先としては良いかもと思いました。